設立時の発行株式数が少なかった

初めて起業される方の失敗を少しでも減らすために、多くのベンチャー企業を見てきたなかで、参考となる事例をご紹介していきたいと思います。

会社の設立時に割当てる株式数には制限がない

会社設立時に割当てる株式数には制限がないということをご存知でしょうか
1株あたりの金額については、「1株は、5万円でなければならないと思っていた。」とお客様から伺うことがあります。
旧商法の時代では、額面株式というものがあり1株は5万円に限られていました。
その後、額面株式は廃止され1株あたりの額は自由になりました。

つまり、1株あたりの金額に制限はなく、設立時の資本金に対し発行する株式数は自由に決めることができます。

1株あたりの金額はいくらが適切か

正直なところ適切な金額というのはありません。
一般的には、わかりやすさを重視して1株1万円というが多いと思います。
しかし、ベンチャー企業では、1株1万円というのはお勧めしません!

一般の株式会社では、発行株式数が問題になる場面はほとんどありません。
なぜかというと、ベンチャー企業のように外部から資金調達をするという事は想定していませんし、株価が大幅に上がるという事も無いからです。

しかし、ベンチャー企業では、事情が異なります。
ベンチャー企業は、ベンチャーキャピタルなど外部から資金調達をする機会も多いですし、成長するにつれて株価も大幅に上がっていきます。

発行済株式数が少ないとなぜダメなのか

発行済株式数の違いがどのように影響するのか検討してみましょう

資本金500万円 1株あたり5万円として100株発行している会社

このベンチャー企業が、従業員にストックオプションを発行する場合
1人あたり1個のストックオプションを割当すると株式のシェア1%分を渡すこととなります。
そうすると10人程度にしか割り当てることが出来ません。

株式上場時のストックオプションの比率は10%~15%程度というのが一般的と言われています。
創業から株式上場時までのトータルの期間で誰にどれくらい割当するのかという事を検討するにあたり、1人あたり1%でしか調整できないというのはかなり不便だと思います。

資本金500万円 1株あたり1000円として5000株発行している会社

このベンチャー企業が、従業員にストックオプションを発行する場合
1人あたり1個のストックオプションを割当すると株式のシェア0.02%分になります。

前者に比べて、割当の自由度が大幅に上がります。

また、資金調達の場面でも障害になることがあります。
ベンチャー企業では、成長するにつれて株価が大幅に上がっていきます。
発行済株式数が少ないと、1株あたりの株価が高くなりすぎて、出資してくれる者が少なくなる事や新規投資家の出資比率の設定が難しくなってしまいます。

発行済株式数を増やすためには

会社の設立後でも、株式分割や株式併合を行うことで発行済株式数を調整することが可能です。

発行済株式数が100株の会社が、50分割の株式分割を行えば、発行済株式数は5000株となります。

ただし、株式分割と同時に発行可能株式総数の増加をする事や登記申請が必要になるなどの手間がかかります。

株式分割の方法

株式会社はいつでも以下の手続きにより株式分割を行うことが可能です。

①株主総会又は取締役会で株式分割の決定
②基準日の設定公告
③株式分割の効力発生
④登記申請

まとめ

株式分割を行う事で株式数の調整を行うことが出来ますので、設立時に株式数が少なかったという失敗は設立後でも修正は可能です。
しかしながら、登記の手間や費用が掛かります。
ベンチャーキャピタルからの出資やストックオプションの発行などを予定しているベンチャー企業では、設立時に多くの株式を発行しておくことが大切です。

 

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