🔷 ご相談の概要
あるスタートアップ企業より、第三者割当増資および創業者間の株式譲渡に関するご相談をいただきました。
必要書類のドラフトは既に社内で準備されており、それらをベースに、法的観点からの過不足確認、電子署名を活用したオンライン申請対応、全体のスケジュール設計と実行支援をご希望されました。
また、将来的な資金調達ラウンドを見据えて、8月末~9月上旬のタイミングで手続きを整えておきたいという背景もあり、スピードと正確性の両立が求められる案件でした。
🔷 ご依頼内容
- 第三者割当増資に伴う一連の手続き(募集事項通知、払込証明、株主名簿の書き換え等)
- 創業者間の株式譲渡にかかる承認決議・名義変更の支援
- クラウドサインを用いた電子署名によるオンライン登記申請の支援
- 既存ドラフト書類の法的チェックおよび加筆・修正
- スケジュール全体の設計と進行管理
🔷 対応の流れ
時期 | 主な対応内容 |
---|---|
8月下旬 | 株主への募集事項提案、株式譲渡契約の締結準備 |
月末 | みなし株主総会(書面決議形式)実施、契約締結 |
翌月初旬 | 増資払込、名簿書き換え、登記書類の準備・申請 |
登記完了後 | 謄本取得・還付書類返送・書類の正式納品 |
🔷 成果と支援ポイント
- お客様作成のドラフト書類をもとに法的に登記可能な状態に修正
- 株式譲渡手続きに必要な社内承認書類や通知書を追加・整備
- 電子署名による申請支援、紙面申請への切替にも柔軟に対応
- 手続きを一か月以内に完了、将来の資金調達に向けた体制を整備
🔷 担当者コメント
増資や株式譲渡は、比較的小規模であっても手続きに不備があると、後の資金調達やデューデリジェンス時に大きな支障をきたす恐れがあります。
本件では、電子署名を活用した現代的な実務運用と、会社法に基づく厳密な手続きの両立を意識しました。
スタートアップ企業の皆様が本業に集中しつつ、必要な法務整備を確実に進められるよう、今後も実務に即したサポートを続けてまいります。
司法書士 松本光平